6bitの思考

自転車、モータースポーツetc... 思いついたことを取り留めもなく綴るブログ

石畳坂に誘われて

30回目の誕生日だった2月20日ブエルタ・ア・アンダルシア第1ステージでティム・ウェレンスが見事な勝利を飾りました。

丘の上の街アルカラ・デ・ロス・グズレスへ通じる最大勾配20%を超える石畳の激坂を、進行方向に沿って石が敷かれ凹凸が小さい場所をしっかりとトレースしながら力強く駆け上がり2年連続で同ステージを獲ったのは流石の一言。
ベルギー人ライダーらしいライン取りの巧みさ、最大限の力で踏みつつも理想のラインを外さないライディング、これぞウェレンスという素晴らしい走りが見られて眼福の夜でした。
そんな走りを見て「石畳の激坂を登りたいな…」と思った単純な私。

あるじゃない。
ということで次の週末、早速蔵王峠へ行ってきました。

まず向かったのは滝畑ダム
南河内の定番サイクリングコースですね。

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滝畑ダムダム湖の周りはサイクリングコースとして整備されています。

普通はダム湖の周りをゆっくりと走ったり、滝畑湖畔観光農林組合さんで食事をしたりというのが目的になるところですが、今回は敢えてその先へ進んで行きます。
光滝寺キャンプ場の入口まで来ると早速登場するコンクリート舗装。路面に並ぶドーナツに気分が高まります。

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蔵王峠最初の激坂区間。まだまだ序の口。

最初のドーナツ区間は長さ約450m、最大勾配15%と言ったところでしょうか。最後の左カーブ直前だけちょっとキツいですが、まだここは脚慣らし。
そこから300mほど行くと今日の目的地がその姿を現します。

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蔵王峠名物の石畳坂。

どうしてここだけコンクリート舗装にせず残されているのかは謎ですが、荒い石畳をコンクリートで固めた舗装に切り替わります。
最大で15%くらいの登りの途中なので、クリアできる自信がなければイン側のアスファルト舗装へ逃げてください。
もっとも、後半は否が応でも石畳を走らせられるのですが…

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自転車の神に慈悲などなかった。

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気分はクラシックレーサー。撮影後にわざわざ石畳部分を登り直しました。

ここまで来てまだ約1.5kmです。
蔵王峠の大阪側の特徴として、5kmで平均勾配5.3%という数字だけを見ると大したことがないのですが、3〜4%程度の緩斜面と15%超級の短い激坂が繰り返しやってくる非常に緩急がはっきりしたプロフィールになっています。

そして何より自動車1台が通るのがやっとの道幅と、木の枝や小石が散乱しそこかしこにある染み出しで常に濡れている箇所がいくつもある路面の悪さ。
ロードバイクよりもグラベルロード向けの道かも知れません。
初心者の方はある程度サイクリングに慣れてから来ることをお勧めします。

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最も勾配が急な区間。最大斜度は20%くらいありそう。

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そして登り終えた直後の路面状況。ラインを間違えると滑って立ちゴケします。

最後の1kmは徐々に斜度が強まり、何度か脇を流れる沢を橋で渡ると頂上に到達。
スケール感は比較にならないですが、ジロ・ディタリアの主催者の正気を疑う山岳ステージに近い雰囲気がありますね。

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記念撮影。和泉山脈の各峠の頂上にあるこの看板が良いですよね。

和歌山側は麓と稜線が近く、何度もつづら折れを繰り返しながらの下りになります。
道幅は大阪側より広く走りやすいですが、木の葉が散乱しており滑りやすく、途中舗装が荒れているところが何箇所かあるので注意して下ってください。
和泉山脈の和歌山側は眺めの良い峠が多く、例に漏れず蔵王峠も紀ノ川沿いに発展してきた街と大河を見下ろす眺望の良い場所がいくつかあるので、時々脚を止めながらゆっくり下るのがおすすめ。

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蔵王峠の中腹から九度山高野山方面を眺める。

麓の妙寺まで下った後は、紀ノ川の左岸を五条まで遡り千早峠を越えて帰宅しました。
蔵王峠以外は特に見所のないコースだったので、特に書くことはありませんw
132kmを走って獲得標高1,637m、しっかりと距離があるヒルクライムが2回で走りごたえのあるサイクリングでした。

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春の足音。

以下、StravaとReliveです。

Relive 'チョコレート激坂パヴェ'